【就職活動】面接官が絶対に言わない採用面接の裏側

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「面接官」と聞くと、完璧で達観した人物を想像するかもしれません。私も就職活動中、面接官の威圧感に圧倒された経験があります。しかし、年月が経ち、私が面接官の立場になった今、その実感は全く異なります。

面接は、企業にとって優秀な人材を見つけるための重要な機会であり、同時に、応募者の人生を決める大きな出来事です。

面接官が抱える悩み、採用面接の裏側を包み隠さずお伝えします。就職活動中の皆さんが、面接官の立場を理解し、より良い面接に臨めるよう、役立つ情報を提供します。

※この内容は、筆者の経験に基づいたものであり、全ての企業や面接官に当てはまるわけではありません。

面接官が抱える悩み

「忙しいのに面接をしなくてはならない」、「応募者の本質を見抜くのは難しい」、「優秀な人材を見つけるのは至難の業」、「自社の求める人物像と合致する人材を探すのは大変」など多くの面接官が口にする悩みがあります。

単に「人を見るのが難しい」という問題だけでなく、企業側の多様なニーズ、社会全体の価値観の変化、そして応募者一人ひとりの個性という複雑な要素が絡み合っているからです。

忙しいのに面接をしなければならい

「忙しい中で面接を行うことは、面接官にとって大きな負担となります。面接官は、面接の実施にあたり、以下の業務をこなす必要があります。

  • 事前準備:人事部からの依頼に基づき、面接日時や内容を確認し、自身のスケジュール調整を行います。応募者の書類を精査し、面接官同士で質問内容などを打ち合わせます。
  • 面接の実施:1人当たりの面接時間は20分~30分ですが、事前の確認や事後の評価を含めると、1人の応募者に約1時間程度を費やします。
  • 業務への影響:面接のために、本来の業務であるクライアントとの打ち合わせや緊急対応など、他の仕事を中断または延期せざるを得ない場合もあります。

このように、面接には多くの時間と労力がかかり、面接官の業務効率に大きな影響を与えます。
※面接官は、企業の採用活動に貢献するため、貴重な時間を割いて応募者の評価を行っています。

応募者に合った質問の作成

応募者は、面接官からの質問は、各面接官が聞きたいことを言っていると思われますが、これは事実です。しかし、面接官同士で聞きたい内容が重複してしまうと、面接時間が余ってしまうことがあります。

そこで、事前に面接官同士で質問内容をすり合わせし、時間が余った場合に備えて、追加の質問などを準備しています。

応募者の本音をいかに引き出すかが、この打ち合わせの重要なポイントです。

質問作成にあたっては、応募者のエントリーシートを参考に、その人に合った質問を作成します。

  • 当社を選んだ理由:ほぼ必ず聞かれる質問です。応募者のエントリーシートに記載された志望動機と合致しているかを確認し、企業についてどの程度理解しているかを把握します。
  • コミュニケーションに関する質問:質問の中にはどうでもよい質問があります。しかし、この質問こそが、応募者のコミュニケーション能力を測るための重要な質問なのです。
  • 責任感の確認:企業は、責任感を持った人材を求めています。そのため、応募者の回答や態度から、責任感の有無を判断します。責任感がない回答や態度が見られた場合は、残念ながらマイナス評価となってしまうことがあります。

応募者から見る面接官の印象

面接官は応募者にとって最初の社員とのコミュニケーションの場です。また、企業の全体のイメージでもあるので、面接官は応募者から見た印象が気になります。

  • 企業文化の反映:面接官は、企業の顔とも言えますので、言葉遣いや態度、服装などを気を付けています。
  • 入社意欲への影響:面接官とのやり取りでこの会社に入社したくないと思われないか不安になります。

応募者の本質を見抜く難しさ

筆記試験や作文で本質を見抜くの難しいです。よって、面接で応募者の本質を見抜こうとしますが、これまた難しいのが本音です。

しかし、会話をしている中で話が続いたり、熱心に説明したり、身振り手振りをして話す姿を見ると日常の本人が現れる時があります。

面接官はその一瞬を見逃さないように、評価をしながら、話を聞きながら本人の本質を見ています。

  • 第一印象と本人のギャップ:初対面の短い時間の中で、応募者の本当の姿を把握するのは困難です。またエントリーシートの写真と内容と実際に会った応募者が別人!?と思うような場面があり、
  • 緊張によるパフォーマンスの低下:緊張している状態での面接では、応募者の能力が正しく評価できない場合があります。
  • 面接対策の巧みさ:面接対策を徹底的に行ってきた応募者と、そうでない応募者の差を見極めるのは簡単ではありません。

採用における責任の重さ

採用は会社と応募者双方にとって、人生を左右する重要な決断です。 

「この人が会社に必要か?」「この人が当社で活躍できるか?」「この人の将来に貢献できるか?採用担当者は、これらの問いに答えながら、慎重に合否を判断しなければなりません。

全員を合格にしたいという気持ちは山々ですが、現実には、会社と最もマッチする人材を選び出す必要があります。

それは、会社の発展に貢献するだけでなく、応募者の成長を後押しするためでもあります。

  • 一人の人生を左右する決断:採用は、単なる手続きではなく、一人の人生を大きく左右する重要な決定です。そのため、採用担当者は、その責任の重さを常に意識し、慎重に行動しなければなりません。
  • 人材のミスマッチ:採用後、経営陣から面接官への批判。これは、採用担当者が、応募者の能力や適性を見極めることの難しさを物語っています。

おまけ 「面接官が見ているもの」

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

面接官は、応募者を簡単に採用を決めているわけではありません。皆さんのことをよく知ろうと、様々な角度から評価しているのです。

そこで、私が面接官として特に注意している点についてお話します。

筆記試験

筆記試験の点数は、採用を決める唯一の要素ではありません。しかし、高得点を取ることは、次のステップに進める可能性を高めます。

一方で、30点だからといって、必ずしも次のステップに進めないわけではありません。

作文

作文では、まずお題から外れていないかを確認します。そして、「起承転結」がしっかりとできているかも見ます。

最も重要なのは、文字数です。原稿用紙2枚渡された場合、800字でまとめることが理想です。780字程度であれば、次のステップに進める可能性がありますが、600字程度だと評価が微妙になり、それ以下だと厳しいと判断されることが多いでしょう。

なぜ、原稿用紙が2枚渡されるのかをしっかりと考えて、文章を作成してみてください。

面接

面接は誰でも緊張するもので、あなたも他の応募者も一緒です。

みんなが同じように緊張していることを思い出して、少し安心してみてくださいね。

そして、ありのままの自分として、大きな声で自信を持って答えるようにしましょう。

まとめ

面接官は、時間と労力、そして責任をもって面接に臨んでいます。やらなければならない仕事がたくさんあるなかでも、面接を最優先にスケジュールを調整し、入念な準備をして臨んでいます。

特に、初めて面接を担当する場合は、応募者以上に緊張していることも少なくありません。しかし、その緊張を隠して、応募者の皆さんがリラックスして話せるよう、日常会話を取り入れるなど、さまざまな工夫をしています。

面接は、お互いが理解を深めるための大切な機会です。

面接官のこのような取り組みをご理解いただければ幸いです。

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